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<Kのつぶやき>繊維産業サスティナブルと消費者意識 ~テキスタイル編~

  • 2021年3月17日
  • 読了時間: 5分

 前回のBLOGでは、SDGsの根本と真の意味での持続性について私見を書かせてもたったが、今回はちょっと深堀したいと思う。

 繊維産業について、様々なサスティナブルがあるが、特に理解し易かったり、浸透性が高いと言われている一般消費者から見た「サスティナブル素材」について、まずは原料について列記してみます。(※以下にあげる原料のみがサスティナブルだということではないです。)

1

オーガニックコットン

2

カラーコットン(自然着色)

3

大豆

4

大麻(ヘンプ)

5

6

PET

7

リヨセル(テンセル™リヨセル)

8

モダール(テンセル™モダール)

9

ヴィーガンレザー(ピニャテックス™など)

10

ECONYL®(エコニール)

11

Sorona®(ソロナ)

12

クモノス®(Qmonos)

 前回も少し記載しましたが、サスティナブルと経済は親和性が高いと感じる中で、いくら「サスティナブルに取り組んでいます!」と言っても、ビジネスにならないと本来の「サスティナブル=継続可能な」行為にはなりません!消費者がすぐにわかるサスティナブル素材(つまり裏付けのある素材)という観点を意識することも大切なことかと思う。 これは、消費者のサスティナブルに対する意識とリンクすることが必須になってきているということ。さらに、消費者の理解はもちろんであるが、オンラインでの洋服購入層には明確な解説がしやすいことが大事であり、一方、対面販売の場合は、販売員がいかにキャッチ-にサスティナブルを説明できるかがキーになると思われる。以下に原料以外のサスティナブル観点を記載するが、洋服を販売する際のサスティナブルな要素の1つとしての素材としては、完結で理解しやすい訴求ポイントがないと素材観点での購買意欲にはつながらない。 私もミラノウニカ等の海外素材展示会の業務を行う中で、天然繊維を取扱うテキスタイルメーカーから「天然繊維=サスティナブル」という見解を聞く。これはあまりにも短絡的であり、サスティナブルというワードの流行に乗るためにこじつけているように聞こえる。これに対しては、「天然原料を使用することでどのようにサスティナブルなのか」の説明や、化学的な実証データ等がないと“雰囲気だけ”ということで終わってしまう。もっとキツイ言い方をすれば、サスティナブルをビジネスの観点だけで見ており、社会性や本来の目的という見解が欠落しているように感じてしまう。サスティナブルとは人の意識と連動していることもフックしていて欲しいところだ。 そんな中、今月(2021年3月23日~25日)「第1回国際サステナブルファッション EXPO春」が東京ビッグサイトで開催され、尾州産地のテキスタイルメーカー及び関連団体が“ウールにおけるサスティナブル訴求”に繋がる展示が行なう。どのような切り口での展示になるか非常に興味があり、特に環境経済学者:ハーマン・デイリー氏(英国)<※1>が提唱するサステナビリティに則した見解が知れるのも楽しみな展示会だ。このハーマン氏が提唱する見解をベースに、ウールで化学的な立証でき、一般消費者が理解しやすい解説が浸透すれば、新たな見解が広がり、消費者の消費マインドへの変化を生むことが可能なのかもしれない。

※1:ハーマン・エドワード・デイリー (英: Herman Edward Daly、1938年7月21日~)

アメリカの生態経済学者、ジョージスト経済学者、メリーランド大学カレッジパーク校公共政策学部の名誉教授。1996年ハイネケン賞、2014年ブループラネット賞受賞。 (Wikipedia引用)

また、観点を変えて原料だけではない側面でのサスティナブルについて、これも「消費者がわかりやすく意識できるサスティナブルとは?」を書き出してみる。これも、「SDGsを突き詰めると普通の生活がしづらくなる」という観点でのピックアップになる。

⇒強制労働や不当な賃金の労働の温床等になることなく、ファッション企業も、 自社の製造や原材料に携わる労働者の雇用形態、環境を調査することの必要性。いつでもキチンと第三者から報告が求められた際には、主に“労働環境”の明確性を主張できる環境という意識。これは、日本においては企業内のみならず、分業によるモノづくりが主流な環境では、企業間での透明性が必要になる。 (下請け叩きなどは言語道断。)

⇒衣料品の輸送では、大量の二酸化炭素が排出され、環境破壊の一因になっているため。少し、細かいが、“塵も積もれば山となる”ということ。自動車業界のガソリン車問題と似た観点

⇒環境問題についての取組みや、社内の労働環境、安全性について、きちんと明示しているかが大事。こちらは“労働環境”ではなく、社会的な環境及び社内での環境についてである。

⇒衣類交換や中古出品、購入することは、最も手軽に始められるサスティナブルであるという消費者マインド。実際に、アパレル店舗の閉店が相次ぐ中で、“古着屋”は客足が増えているという現状がある。新しいものを製造しないということになると素材・アパレルメーカーにとっては打撃になるが、古着リメイクやハイブリッドの観点でのモノづくりが生まれれば、まだ望みはあるのかもしれない。

(リサイクル)⇒繊維製品のリサイクルは技術があまり進化しておらず、リサイクルしても「低品質の最終用途にグレードダウンしてしまう」または「同レベルだが、高価格になってしまう」。アップサイクルは「再利用」とも呼ばれ、リサイクルするものを、元よりいいものとして作り変えること。これまた次回の「アパレル編」で深堀しますが、テキスタイルメーカーでも、リサイクル糸という分野があるので、同じ考えで“単にリサイクル”だけでない、付加価値をつけることができれば、注目度は高い。

⇒上質な服を長く大切に着用する価値観が必要。シンプルであれば流行にとらわれず、長く着ることができる。そして余計なものがないということはゴミが増えない、ということ。このカテゴリーでは、長く着る観点での素材開発や、使い捨ての素材ではなく価格は上がっても、経年劣化しない織・編みや加工、ベーシックな素材+1の感性等が必要。

さらっとですが、テキスタイルに焦点を当てて、「繊維産業サスティナブルと消費者意識」について書いてみた。次回は、アパレル編として“アップサイクル”に主軸に書き、全体的に産業及び一般消費者へのサスティナブル意識についての私見を書きたいと思う。  

To be Continued

this blog written by T.Kanemaki *本ブログは筆者の独断と偏見の元に記載されておりますので、ご了承ください。

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